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注文住宅には、「フルオーダー住宅」「セミオーダー住宅」「規格住宅」の3種類あります。規格住宅よりもセミオーダー、セミオーダーよりもフルオーダーが、設計の自由度が高いです。このページでは、それぞれの特徴や向いている人、メリット、デメリットをまとめました。
フルオーダー住宅とは、家を建てるのに必要な仕様を全て自由に決めることができる住宅です。土地や間取り、設備、外装、内装など、さまざまな要素において理想の住宅を建てることが可能。不動産会社、建築会社、ホームエンジニア、インテリアコーディネーターなどの専門家のサポートを受けながら、自分たちが思い描く住まいを実現していきます。
フルオーダー住宅は、注文住宅に対して、はっきりと具体的な希望がある人に適しています。デザインや機能など、細部にまでこだわりたい方は、フルオーダー住宅を選ぶとよいでしょう。また、「アウトドアが好きなので、アウトドア用品をしまっておくスペースを作りたい」「音楽鑑賞が趣味なので、地下に防音室が欲しい」など、趣味に特化した空間を作ることも可能です。フルオーダー住宅を建てるための、時間とコストに余裕がある方にも向いています。
フルオーダー住宅のメリットは主に、以下の4つです。
一番のメリットは、自由自在に設計したオリジナルの家に住むことができることです。建築基準法に基づき、購入した土地の特徴に合わせて計画することも可能。予算を調整しながら、優先度が高い順番に振り分けることもできます。自分で建築現場に行き、住宅が建っていく様子を見たり、計画通り進んでいるかどうかチェックしたりできるのもメリットです。また、家族の希望や意見を聞いて話し合い、一緒に家づくりを楽しむこともできます。
フルオーダー住宅のデメリットは主に、以下の4つです。
フルオーダー住宅は、一から設計し、建築資材や設備機器を個別に仕入れて建てるため、価格が高くなってしまいます。どのような暮らしがしたいかについては家族と、土地の特徴や施工技術を踏まえてどう希望を実現するかについては建築会社などと打ち合わせをする時間が必要。数が限られたモデルや、すでに建てられている住宅から選ぶわけではないので、家が完成したときをイメージすることが難しくなります。また、住宅を建てると決めてから入居までの期間を十分に見込んでおくことも必要です。
セミオーダー住宅とは、住宅会社が提案する家の構造や間取り、デザインなどから選んで建てる住宅のことです。住宅会社が提示する流れに従って、家づくりを進めます。構造部分や設備の仕入れを行うメーカーは、指定されていることが一般的です。ベースとなる間取りに合わせて、そのほかの仕様をラインアップから選択して建設していきます。
セミオーダー住宅は、注文住宅に対して希望する点はいくつかあっても、それほどこだわりがあるわけではない人に向いています。ある程度の希望を叶えながら、フルオーダーよりは低価格で家を建てたい方は、セミオーダー住宅を選ぶとよいでしょう。
セミオーダー住宅のメリットは主に、以下の3つです。
フルオーダー住宅と比べて価格が安く、コストを抑えられます。基本の建設プランで大まかな金額が分かるので、資金計画が立てやすいのもメリットです。住宅会社が主体となって注文住宅に関する提案をしてくれるため、打ち合せの時間が比較的短くて済みます。
セミオーダー住宅のデメリットは主に、以下の3つです。
提示されたラインアップから選んで家を作るため、フルオーダー住宅よりも自由度は高くありません。打ち合わせの過程で希望がふくらんで変更点が多くなってしまったり、オプションを追加して費用がかさんでしまうこともあるため、予算管理にも注意が必要です。また、フルオーダー住宅ほど建設期間は長くありませんが、スケジュールによっては入居までに時間を要することもデメリットとして挙げられます。
規格住宅とは、セミオーダー住宅と同じく、住宅会社が提示したパターンから選んで建てる住宅のことです。ただし、セミオーダー住宅とは異なり、間取りや設備などは、基本的に変更できません。
規格住宅は、注文住宅を建てるのに時間やコストを抑えたい人にオススメです。選択肢が多すぎて悩んでしまう場合には、規格住宅を選ぶとよいでしょう。また、個性的なデザインにこだわりがないという方にも向いています。
規格住宅のメリットは主に、以下の3つです。
注文住宅の中で、建設価格が安くすむ点が一番のメリットです。デザインや間取りのパターンがあらかじめ提示されているため、完成後のイメージもつきやすいでしょう。セミオーダーよりもさらに、打ち合わせや建築資材の仕入れに要する期間が短いため、入居までスムーズに進めることができます。
規格住宅のデメリットは主に、以下の2つです。
フルオーダーやセミオーダーに比べて、自由度が低いことがデメリットです。住宅の構造や機能、外装、内装、間取りなどの選択肢が限られているため、オリジナルの住宅を建てることはできません。土地や地域の制約によっては、対応できないケースも。完成した注文住宅は、個性的なものではなく、万人向けのデザインとなります。
注文住宅にかける予算や時間、地域の特性、理想の暮らし方などは人それぞれです。自由度が高ければ必ずしもよいとは限りません。フルオーダー、セミオーダー、規格住宅それぞれの特徴やメリットを踏まえて選びましょう。